FWとしての決心

ジャイキリ』第8巻(p148-151)のけっこう頭に残ってるシーン。

達海:FWなんてさ……ただのポジションの名前だよ
松ちゃん:はい?
達海:よくFWが点取んないと叩かれるけどさ その考えって安易だと思うんだよね
フットボールはもっと自由だ
松ちゃん:は… はあ
達海:けどね たまにいるんだ エゴイストになれるFWってのが
例えば 前線まで味方が運んできたボールがあるとする
このボールはチームのものか… FWのものか…
どっち? 松ちゃん
松ちゃん:え…えーと チームのボールです
達海:正解 ほとんどの選手はそう答えるよ
だって当たり前のことだから
松ちゃん:(ホッ だよね……)
達海:けど エゴイストは違う
そいつをチームのボールとわかった上で 自分のボールだと思い込める度胸がある
味方の思いを背負い切って 自分のためにプレーできるか
それがエゴイスティックなFWとしての決心だよ


17日付の『ワールドサッカープラス』に「水野晃樹に求められているもの」というコラムが載っていた。By中島大輔=グラスゴー通信員。

ストラカン監督が水野に求めている役割は、“クローザー"だ。僅差でリードしている試合終盤にFWとして起用され、前線で走り回るよう要求されている。FWは本職ではないが水野は「現時点でサイドのポジションにこだわっていたら、ファーストチームでやっていくのは難しい。オシムさんは『いろんなポジションをできる選手の方が、監督としては使いやすい』と言っていた。自分としては、どのポジションで出されてもできるよう、準備しておくだけ」と語っており、 “クローザー役"をトップチーム定着への足がかりにしようとしている。


“クローザー"というFW。

だが、トップチームに定着し始めたこのインバネス戦では、残念なシーンがあった。後半47分、敵陣でボールを持った水野にドリブルで切れ込むチャンスが来たが、中村へパスした。水野はこのプレーについて、「チームプレー」を考えての選択だったと説明している。
「自己チューにやろうと思えば、自分で仕掛けられた。でも、キープしようと思った。前半から試合の流れを見ていて、あの時間帯はボールを失うことが一番良くないと思った。2、3点差だったら仕掛けてもいいけど、あの時は1点差で、チームがバタバタしていた時間帯だったから」

チームプレイという選択。

しかし、水野の特徴を考えればパスという選択はあまりに消極的ではなかったか。水野のドリブルが相手にカットされてカウンターから同点に追いつかれた可能性もある。だが、水野に与えられている出場時間は短い。その中でアピールするためには、あの場面はゴールを目指し、自ら仕掛けるべきではなかったか。本職のFWなら、自己チューのプレーを選択したはずだ。


「本職のFWなら、自己チューのプレーを選択したはずだ」。FWとしての決心。

水野がセルティックでレギュラーの座を獲得するために、必要なものは何か。本人に尋ねると予期した答えが返ってきた。
「平均的なプレーをするより、自分の得意なプレーを伸ばしていくのが理想的。持ち味を伸ばしていかないといけない」
当然、課題は本人も理解している。ならば、今はチームプレーに徹するのではなく、エゴイストになるべきだと思う。


FWだろうとサイドだろうと、今はもっとエゴイストになれ、晃樹!

とにかくエゴイストになることが許されるポジション、それがFW。
終戦後、新居が言ってた。

今日はFWだったのでモチベーションが高かった。


エゴイストになっていいってOKもらったってことだからだな、きっと。

そしてうちには巻がいる。なんておもしろいチームなんだろう(フフフ。