渋川フィジコ

少し前に韓国・大韓サッカー協会のサイトで浦和レッズ池田誠剛フイジカルコーチのインタビューを読んだ。池田氏ホン・ミョンボ韓国U-20代表監督(元柏レイソル)に請われてチームのフィジコを務め、昨秋開催されたFIFA U-20ワールドカップでの韓国のベスト8入りに大きく貢献したと言われる人だ。サッカーに関するプライドが高い韓国から頼られるのだから大したものである。

浦和レッズ・フィジカルコーチ 池田誠剛インタビュー(前編)(後編)

ミョンボさんは僕にコンディション管理は、すべて任せますと言ってくれました。


池田コーチはサッカー選手の肉体強化とコンディション調整に科学的トレーニングを導入した先駆者で『サッカー コンディショニングの科学』『サッカー フィットネスの科学』等の共著書もある。浦和では2008年からアカデミー(ユース/ジュニアユース)のコーチとして山田直や原口元気らを育成、それ以前の12年間は横浜マリノス/Fマリノスにあって中村俊輔の“育ての親"とも呼ばれているらしい。しかし、履歴を見ると元々古河出身で1997年以前はジェフのフィジコだったのだ。

1991年2月:東日本JR古河サッカークラブ・アシスタントコーチ
1992年2月:JEF市原・ヘッドコーチ兼フィジカルコーチ
1993年2月〜1997年1月:JEF市原・フィジカルコーチ

1997年2月〜1999年2月:横浜マリノス・フィジカルコーチ
1999年2月〜2005年1月:横浜Fマリノス・フィジカルコーチ
2006年2月〜2007年12月:横浜Fマリノス・チーフフィジカルプロフェッサー


そこで思い出したことがある。新任の渋川フィジコのプロフィールを調べていた際にあるブログの中の彼の名前を見つけたのだが、そこにあった“池田フィジカルコーチ"とはこの池田誠剛氏ではないか。

磐田からシブが訪問

ジュビロ磐田でフィジカルコーチをやっている教え子の渋川賢一が久しぶりに会いに来てくれた。

高校時代はJEFユースでプレーして、国際武道大学に入学してサッカー部でレギュラーとしてプレーし、大学院時代は学生フィジカルコーチとして部員のトレーニング指導を担当した。
3年からは山本ゼミでトレーナーチームの一員でもあった。
大学院時代はサッカー選手の反転能力についての研究で修士論文を書き、一緒にサッカー関係の研究活動もした。

大学院を終了してジュビロにお世話になり、早や7年。逞しくなった。

高校時代は当時JEFの池田フィジカルコーチと出会い、ジュビロでは上司に菅野フィジカルコーチの存在があり、2人の日本を代表するフィジカルコーチに育てていただく絶好の環境を得て、成長できたことに感謝すべきだろう。


渋川フィジコはユース時代だからフィジコとしての教えを授かったのではないとしても将来に繋がる数々の影響を受けたかも知れない。

ブログ主は山本利春・国際武道大教授。アスレティックトレーナー養成の第一人者で数多くのトレーナーを輩出してきたという。
また、池田コーチと並んで文中に名前がある“菅野フィジカルコーチ"は元ジュビロ磐田・現ヴィッセル神戸の菅野淳氏。『強くなるためのサッカーフィジカルトレーニング』『スポーツ・コンディショニング ケガを防ぐ体づくり サッカー編』等の著者があり、ゴン中山が今でも選手を続けられているのは彼のおかげと評価する声もある。サポーターからも厚い信頼が寄せられていた。

そんな大物(?)たちが渋川フィジコの恩師だったのだ。彼らの下で培って来た技術やノウハウが大きな財産になっていると想像する。

選手の中にケガ人が多く見られた昨シーズン。今年はユナパでの初練習、そして合宿もきつい・しんどいと言う選手の声を聞く。連日のハードトレーニングによって彼らのカラダを鍛え上げ、12月まで続く今期を走り切ることが出来るよう渋川フィジコに期待したい。